桃太郎

トマトとは思えない驚きの甘さ!! その秘密とは…?

新潟市北区は県内屈指の野菜の産地。特にトマトは全国でも有数の生産区として知られています。その中でも常に特異な栽培法にチャレンジし続けているのが、野崎均。ユニークな材料を用いての肥料作りなど、おいしいトマト作りの研究に余念がありません。独自の技で育てられたトマトは絶妙な甘さと酸味、しっかりとした果肉が特長の鮮烈な味です。
「野崎さんのトマトが凄い!」という噂は徐々に全国へと広がり、FAXで寄せられる注文はほとんどが個人のお客様。最盛期の5月~6月は2週間待ちということも。『ありがたいですが、お待たせして申し訳ないです』と嬉しい悲鳴をあげています。リピーター続出のトマト、どんな技術で作られるのでしょうか。

  • フルーツトマトよりおいしいと評判

    フルーツトマトよりおいしいと評判

    枝豆の収穫作業はなんと毎日午前2時から! 真っ暗な中、トラクターの作業灯を頼りに1本ずつ丁寧に手で引き抜くそう。収穫量は1日約100kg。日中は採ったそばから熱を持ち、みるみる鮮度が落ちてしまうので、早朝の涼しいうちに収穫するのです。

  • 斬新なアイデアで作るオリジナル肥料

    斬新なアイデアで作るオリジナル肥料

    畑から運んだ枝豆は、脱莢(だっきょう)機にかけバラした後、氷水で洗います。『氷で締めると、常温に戻っても鮮度の落ち方が全然違う』ことを発見、おいしさを凝縮する方法として行っています。洗った後はさらに冷蔵庫で保存するという徹底ぶり。

  • 温度と湿度の管理には神経を尖らせています

    温度と湿度の管理には
    神経を尖らせています

    一番気を遣うのは『苗が小さい時の温度管理』だそう。その3~4週の間は、日に何度も苗の様子を見にいき、水やりの量は盃1杯ほどでも違うと言います。トマトは乾燥している場所を好むので、温度や湿度の管理も重要。たとえ冬でも大体10度以上に保てるようであればハウスの天窓は開放し、湿度がこもらないように気を配っています。何か変化があれば、それをいち早く感知する。6,200本のトマトの株がズラリと並ぶ広いハウス内の様子は、常に野崎が1人で見守っているのです。

  • 野崎 均
  • このトマトを作っている人
    野崎 均
    Hitoshi Nozaki

    この地で代々農業を営んできましたが、ぼかしに凝り出したのは自分の代から。実験的な方法を次々と考案し続けるのは『どうしても味を落とせないから』。現在の栽培品種である桃太郎「T93」より育てやすい品種もあると言います。しかし『この味がおいしいと言う方を、来年さらにびっくりさせたい』という意気込みは変わりません。決してぶれることなく、前進あるのみです。